こんにちは、マレーシアに入ってくる黒毛和牛とハラル和牛についてお話しします。黒毛和牛は日本の牛肉の中でも最高級の品質と味わいを誇る牛肉で、マレーシアでは高級レストランやホテルで提供されています。ハラル和牛はイスラム教の戒律に沿って処理された和牛で、マレーシアのムスリムの方々にも安心して食べていただける牛肉です。それでは、それぞれの特徴や市場動向について見ていきましょう。
黒毛和牛の特徴と市場動向
黒毛和牛は、日本の4つの和牛品種のうちの一つで、黒い毛色と美しい霜降りが特徴です。黒毛和牛は、日本各地で育てられており、産地によってブランド名が付けられています。例えば、神戸牛、松阪牛、近江牛などが有名です。黒毛和牛の肉質は、筋繊維が細く、脂肪沈着が密で、口の中でとろけるような食感と芳醇な香りがあります。黒毛和牛は、日本国内での消費量が多く、輸出量は全体の1%程度ですが、その中でもA4やA5といった高い等級のものが輸出されています。
マレーシアに入ってくる黒毛和牛の量は、2017年には約2.5トンで、前年比で約3倍に増加しました。 マレーシアでは、日本産の牛肉の輸入が2017年11月に解禁されたことが、輸出増加の要因となっています。 マレーシアに入ってくる黒毛和牛の産地は、北海道、青森、岩手、宮城、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の47都道府県全てです。 マレーシアでの黒毛和牛の値段は、約3000円から5000円/100gと高価ですが、高所得層や日本食好きの人々に人気があります。
ハラル和牛の特徴と市場動向
ハラル和牛は、イスラム教の戒律に沿って処理された和牛で、マレーシアのハラル認証機関が認めたものです。ハラル和牛は、黒毛和牛だけでなく、褐毛和牛や無角和牛などの和牛品種もあります。ハラル和牛の処理には、以下のような条件があります。
- 牛は健康であること
- 牛はイスラム教徒によって屠殺されること
- 牛は神の名を唱えながら屠殺されること
- 牛は首の動脈と静脈を切断して出血させること
- 牛は屠殺後に十分に冷却されること
- 牛はハラル認証機関によって検査されること
- 牛はハラル認証マークを付けられること
ハラル和牛は、マレーシアのムスリムの人々にも受け入れられる牛肉で、マレーシアの人口の約60%を占めるムスリムの市場を開拓することができます。 ハラル和牛の輸出は、2013年に日本で初めて認定されたゼンカイミート株式会社が先駆けとなりました。 その後、株式会社にし阿波ビーフや株式会社G-BIZ EASTなどもハラル和牛の輸出を始めました。 ハラル和牛の輸出先は、マレーシアのほかに、シンガポール、インドネシア、タイ、ベトナム、カタール、アラブ首長国連邦などのイスラム諸国です。 ハラル和牛の値段は、黒毛和牛と同じくらい高価ですが、ハラル認証の付加価値があります。
まとめ
マレーシアに入ってくる黒毛和牛とハラル和牛について、特徴や市場動向についてお話ししました。黒毛和牛は、日本の最高級の牛肉で、マレーシアでは高級レストランやホテルで提供されています。ハラル和牛は、イスラム教の戒律に沿って処理された和牛で、マレーシアのムスリムの人々にも安心して食べていただける牛肉です。マレーシアは、日本の牛肉の輸出先として重要な市場であり、今後も需要が高まると予想されます。日本の牛肉業者は、マレーシアの消費者のニーズや嗜好に応えることができるよう、品質や価格、ブランディングなどに工夫を凝らしていく必要があります。
以上、マレーシアに入ってくる黒毛和牛とハラル和牛についてでした。次回は、マレーシアでの牛肉の消費動向や流通状況についてお話しします。お楽しみに!